リベリアでゴムの木から樹脂を採取する仕事。
過酷な労働、貧しい暮らし、ストライキ、教会での集会。
指導者がラップ調で煽動するシーンが印象に残った。
貧しさから抜け出すためにアメリカへ。
アメリカンドリームという虚像。
様々な人種、様々な過去を持つタクシードライバー。
アフリカと同じ様に過酷な労働の日々。
自分の生活と家族を思い、一生懸命に守ろうとしているだけなのに。
どこまでも付きまとう内戦での大量虐殺という過去。
この映画の主人公のように、アフリカからアメリカへ渡っても、
1、2年は家族に仕送りをするが、
その後消息を断ってしまう事が多いそうです。
カメラがドキュメント風に近づいていくので迫力ありました。
監督がリベリアには電気も水道も通っていない所での
撮影なので発電機を持ち込んで撮影していたと話していました。
大きな光源、凝ったライティングは不可能ですね。
僅かな地明かり、弱い光でも描写しているのでナマナマしい映像になります。
かつては、奴隷制度があり、アフリカから強制的にアメリカへ。
今ではアメリカンドリームを持ってアメリカへ渡るが、
厳しい現実がそこに。変らない過去、歴史。希望のない未来。
リベリアでの内戦の事を考えたり、
色んなことを考えさせられる映画でした。
来年の春、日本でも公開される事が決まったようです。
それに先駆けて見られたこと(しかも川口で)嬉しく思います。
アウトオブマイハンド 予告